スタッフが経験を重ねてノウハウを構築、継承したものを、児童館をとおして全国に普及することも重要な役割の一つとして取り組んできた。普及活動とともに、児童厚生員をはじめ子どもにかかわる専門職の人材育成に努めてきた。
〈動くこどもの城〉は、こどもの城で培われたプログラムを全国の児童厚生施設に提供することを目的に平成6(1994)年にスタートした。各部門のプログラム企画・構築のステップも成熟し、次世代スタッフが育成されはじめたころであった。それまでも講師派遣として各地でプログラム実践や、指導者研修を実施していたが、国の事業として実施することで各地の負担を軽減することが可能になり、全国の児童館等から派遣要請があった。各地の児童厚生員とコミュニケーションをはかり、外からの視点を加えながら特色を取り入れてアレンジを考えることは、スタッフの新しい意欲を生み出し、新たに開発するプログラムにも大変良い効果を生んだ。
また、体育、音楽、造形、映像科学などの児童健全育成分野や、小児保健、保育等において講師として招聘され各地で実技指導、指導者講習を行い、〈動くこどもの城〉プログラムで対応しきれないエリアや規模にも柔軟に対応してきた。
センター館の役割の一つとして現場職員の資質向上を目的に児童厚生、小児保健、保育分野の専門研修を実施した。また、講師派遣として児童健全育成現場での指導、行政や専門家などの視察見学対応、中高生から大学生までの職業体験、実習生受け入れなど多岐にわたる人材育成を担ってきた。さらに、全国の児童館につとめる児童厚生員の資質向上や交流を目的に、座学と実技を取り入れた実技指導講習会を実施した。ボランティア育成にも努め、活動に積極的に参加してもらった。
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開発プログラム |
612タイトル 約3500プログラム |
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動くこどもの城
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767件 516,114人 |
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講師派遣 |
3,418件 |
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専門家講習 |
348件 21,174人 |
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ボランティア養成 |
2,797人 |
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ボランティア活動参加者 |
178,275人 |
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実習生・研修生・職場体験者 |
1,420人 |
こどもの城の国立総合児童センターとしての役割
@先駆的なプログラム開発
A子育て支援の取り組み
Bプログラムの全国への普及と人材育成
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